「治らない」が常識の糖尿病。新たな研究成果は根治への光明に!

2017年01月13日 13:57

"予備軍"まで含めると成人男女の4分の1に上る「国民病」糖尿病。

「根治することはなく、一生付き合う病」とされてきました。しかし新たな研究成果が出ており、糖尿病根治につながるのではないかと期待が集まっています。


「治らない」が常識の糖尿病。新たな研究成果は根治への光明に!

(画像:ホウドウキョク)

子どもが発症する1型と「生活習慣病」の2型

日本人の糖尿病の総患者数は316万6000人(平成26年厚労省調べ)。

さらに「糖尿病が強く疑われる」「糖尿病の可能性を否定できない」人を合わせると、なんと男性の27.3%、女性の21.8%、合わせて2000万人以上が糖尿病かその予備群になります。

糖尿病は大きく分けると、上のように1型と2型の2タイプに分けられます。


1型は北欧に多く、日本人は比較的少ない

小児1型糖尿病の発病率には人種差があります。

国内の15歳未満の発病率は、毎年10万人あたり1.5~2人です。

これは世界的にみると非常に少ないほうです。例えばフィンランドでの発症率は、毎年10万人あたり36人以上に上ります。これは日本の20倍前後の数字です。

小児1型糖尿病についていえば、白色人種に多く有色人種は少ない、緯度の高い地域に多く緯度の低い地域は少ない、という傾向がみられます。

とはいえ、乳幼児や思春期の子どもたちが、毎日数回のインスリン注射を継続する辛さは、どの国においても同様です。


日本人は「生活習慣病」2型になりやすい体質

その一方、アジア人、特に日本人は白人に比べ膵臓におけるインスリン産生能力が弱く、2型糖尿病になりやすいことがわかっています。

白人の糖尿病患者にはかなり肥満した人が多いですが、日本人には少ない。

日本人の場合は、あそこまで肥満する前に糖尿病になるのです。

もともとインスリンを分泌する量が欧米人に比べて少ない私たち日本(アジア)人が、欧米化した食生活や食事を多くとりすぎれば、糖分の処理が追いつかなくなり、血糖値は上がりっぱなしになります。


インスリン分泌のβ細胞再生に成功

今回、糖尿病のマウスに遺伝子の働きを抑える「マイクロRNA」という分子を注射して血糖値を下げることに東北大のチームが成功しました。

血糖値を下げるインスリンを分泌する、すい臓のβ細胞が再生されたということです。

では、「マイクロRNA」とは、どんな働きをするのでしょうか?

ラテール RMT 


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